京都市下京区(四条堀川西南角)の産婦人科、産科婦人科福岡医院の最新情報。
よくあるご質問や最近の話題について解説しています(随時更新中)。

Q&A

婦人科検診について 2009年12月08日(火) | Q&A

Q. 母(52歳)と私(25歳)と二人一緒に婦人科検診を受けたいのですが、検診の内容は同じでしょうか?
A. 何も症状のない場合、基本的な診察方法や検査に大きな差はありませんが、どんな疾患を念頭に置いて検診を行うかは、年令等により大きく変わってきます。


☆ 20~40代での検診の意義

この年代によく見られる疾患には、子宮筋腫や卵巣のう腫、子宮内膜症などがあり、気づかないうちに子宮筋腫や卵巣のう腫などの腫瘤が大きくなっていたり、生理痛や不妊症の原因となる内膜症が進行していたりする場合があります。それまで産婦人科を受診した経験のない方が、たとえば妊娠をきっかけに初めて受診して、子宮や卵巣の異常を発見されるということもよくあります。
腟,子宮,卵管などの炎症もよく見られます。とくに性感染症の一種クラミジアという菌は最近若い世代に広がっていて、気づかないうちに潜伏し、(女性の場合)大部分は症状なく経過しますが、中には突然発熱・腹痛を伴う強い炎症を起こして、不妊症の原因となる後遺症を残すことがあります。
また、子宮頚ガンに移行する可能性のある異形成という病変は、ウィルス感染を契機として発症する、一種の性感染症の側面もあり、若い人にもよく発現するものですので、20代からでも、定期的な検診(子宮頚部細胞診)を受けることが望まれます。
とくに結婚や妊娠を考えている方は、ひとつのいい機会ですから、ぜひ一度検診を受けることをお勧めします。
(婦人科「ブライダルチェック」参照)

☆ 更年期以降の方の検診の意義
更年期~閉経以降の方の検診は、子宮ガン(子宮頚ガン・子宮体ガン)や卵巣ガンなど、年令と共に増加する悪性腫瘍の検索が主な目的となります。
異常出血があった方や、子宮体ガンのハイリスクと考えられる方(※)は、子宮頚部だけでなく、子宮体部(奥の方)の検査(内膜細胞診・超音波など)も必要となります。  
肥満・高血圧・糖尿病のある方
  乳ガンになったことのある方
  妊娠経験がなく、生理不順の期間が長かった方 など
また卵巣ガンは、早期発見がとてもむずかしいガンですが、定期的な検診で早めに発見できる場合もあります。

 

Q.

子宮ガン検診とはどんな検査ですか?
A. 一般的に「子宮ガン検診」といわれるものは、子宮から細胞を採取して病理診断を行う検査(細胞診)で、子宮の入り口(頚部)から細胞を採取する子宮頚部細胞診と、奥の方(体部)から細胞を採取する子宮体部(内膜)細胞診の2種類あり、それぞれ発生部位の異なる2つのガン、子宮頚ガンと子宮体ガンを対象としています。とくに簡便で精度が高く、スクリーニングとして意義の大きいのは子宮頚部細胞診の方で、検査(細胞の採取)は1~2分で終了し、痛みもほとんどありません。しかも、ごく初期段階のガンや、その前段階といえる異形成の存在も精度良く見つけてくれます。(もちろん、あくまでも細胞レベルでのスクリ-ニング検査ですので、異形成やガンの確定診断には、次のステップの精検が必要となります。)
近年子宮頚ガンは若年層に広がっています。初期ガンまでの段階で早期発見できたら、将来の妊娠も可能な小さな手術で治療することも可能です。異形成については、初期段階であればとくに治療の必要はありませんが、厳重な定期検査でガンへの進行を警戒することが大切です。そうした意味でも、子宮ガン検診の意義はますます大きくなっています。

 

Q.

会社の健康診断で、自宅で細胞を採って検査所に送る子宮ガン検査をしましたが、婦人科検診を受ける時には、改めて子宮ガン検診はしなくてもいいでしょうか?
A. 自己採取による子宮ガン検診は、どうしても婦人科を受診することができない方以外にはお勧めできません。その理由は、上記の異形成や初期ガンの段階で早期発見をするためには、適切な場所から正確に細胞を採取する必要があり、自己採取のような盲目的な採取方法では、進行したガンを除き、病変が見逃される可能性が高くなるからです。

 

Q.

回覧板を見て、1年に1回は子宮ガン検診を受けるようにしていますが、超音波検査も受けた方がいいのでしょうか?
A. 経腟超音波検査は、細い診断用の器械(プローブ)を腟内に挿入して行う画像診断で、内診に引き続いて行い、子宮や卵巣・卵管の通常の観察であれば2分程度で終了します。内診と比べてもさほど強い不快感を伴うものではありません。
経腟プローブを用いると、子宮や卵巣の状態を、近接した位置から鮮明な画像として観察できるので、通常の内診では見つからない小さな病変の発見や、腫瘤の内容・大きさ・場所などの特定に役立ちます。また子宮内膜や卵巣の状態を観察することにより、女性ホルモンの分泌状態などの情報も得られます。したがって、子宮や卵巣の悪性腫瘍はもちろん、子宮筋腫や卵巣のう腫などの良性腫瘍、ホルモン異常による月経不順や異常出血などの診断に不可欠です。
内診や経腟超音波ができない場合、他の診療科でも行われる腹部(経腹)超音波が役立つ場合もありますが、大きな腫瘤以外は、見つかりにくい傾向があります。このような場合は、MRI検査の併用を考慮します。
せっかく経腟超音波検査ができる産婦人科で定期的に検診を受けるのに、子宮ガン検診(細胞診)だけで済ますのはもったいない話です。ぜひ超音波検査も受けて、子宮や卵巣の異常の有無をしっかりチェックしましょう。

copyright(c)Fukuoka Ladies'clinic all rights reserved